株式会社荒木組 会社紹介パンフレット
株式会社荒木組
経営企画部
清見 玲代さん・澤田 幸美さん
株式会社アジェクティヴ
代表取締役
磯野 理奈
入社後の自分をイメージできる会社紹介パンフレット
このたび荒木組さんの会社紹介パンフレット『10年先の未来を描く 建設スペシャリストへの道』を一緒に制作させていただきました。これから就職する高校生に向けた冊子ですね。まず、どうしてこれを作ろうと思われたかお聞かせいただけますか。
建設会社で働く姿のイメージを、就職活動中の高校生に分かりやすく伝えられるパンフレットを作ろうと思いました。今、建設業を希望する高校生は少なく、少人数を多くの会社が求めている状況です。高校生や親御さんにとって、入社後のイメージや将来像が見えにくいことがその理由だと思います。ですので、企業PRばかりではなく、3年後、5年後、10年後、どんな仕事をして、どんな資格を取得して、ゆくゆくは1級建築士をめざして…… といったキャリアビジョンが具体的にイメージできるものがいいなと。
アジェクティヴさんとは社内報制作でお付き合いさせていただいています。アジェクティヴさんとなら楽しいものができそうだし、「荒木組らしさ」を出せるのではと期待できました。
そう言っていただけて嬉しいです。御社のお話をお聞きする中、イラストを取り入れたいなど、これまでにない会社紹介パンフレットを作ろうとされている気概を感じました。イラストは第一印象を決める大きな要素なので、シリアスからコミカルまで、いろいろなテイストのイラストの中から意見を出し合い、妥協なくピッタリだと思うイラストレーターさんを推薦させていただきました。
イラストは違和感なく、思い描いていたイメージに近かったです。細かな修正点にも改善案を出していただき、満足しています。
このかわいいテイスト自体が当社にはなかったですね。
言葉だけでは伝わりにくい部分をデザインで解決したい
現場配属や資格取得、人間関係のことなど、入社後の不安を払拭できるような内容も、“成長ロードマップ”に記載されていますね。
はい。インターンシップや会社説明会で学生さんにありのままの姿を伝えることは、当社がもっとも気をつけている点の一つです。良いことばかり盛って伝えるのではなく、きつい部分も包み隠さず伝える。でも、その対価として、やりがいと達成感を得られるということを、最初の段階でお話しています。
特に、高校生の場合、言葉だけでは伝わりにくい部分を、視覚的な方法で柔らかく、分かりやすく、楽しく伝えたいと思い、アジェクティヴさんに相談しました。
このユニークなイラストを見ていると、仕事の楽しさや、良い面に目を向けられるような気がします。仕事って、しんどいことばかりじゃないですよね。
「建設スペシャリストへの道はきびしいけど、必ず自分の成長になる」というメッセージの見せ方にはこだわって作りました。描かれる「将来像」は、単なる『未来予想図』ではなく、数々のマイルストーンを達成した『証明』でなければなりません。それを視覚的に伝えるための「的確な文章量」「イラストと文字のサイズ比」「自然な視線導線」を意識してデザインしました。
伝えたいことが伝わるパンフレットができたと思います。本当に良いものができたので、たくさんの生徒さんに見ていただきたいです。
「会社の成長」に関しても見える化できた
社内から反応はありましたか?
実はこの“成長ロードマップ”の主人公にはモデルがいます。高卒入社で、異例の大抜擢を受けた、現在の建築部長です。その部長が、このパンフレットを見て「当時はもっと大変だった」と言っていましたね。今は、現場完成後には1週間程度の特別休暇を取ることもできますし、メンター制度や、ありがとうカードの表彰など福利厚生の充実も図っています。そのような「会社の成長」に関しても見える化できた、ということだと思います。
社員の方々から見ても、将来像がイメージできたり、自分が働く会社の良さが感じられるものになっていれば嬉しいです。
女性3名の採用・広報チームで、一つひとつこだわってアイデアや意見を出し合い、「生徒さんの手元に残るパンフレットを作りたい」という長年温めていた思いを形にすることができました。
女性ならではの感性や視点を生かし、新しいものを生み出せたな、と思っています。
採用・広報チーム3名の想いが、建設業のイメージアップにつながっていくといいですね。
大正10(1921)年創業、岡山県内を中心に建築・土木工事の設計、施工を手がける総合建設会社。
品質重視の経営方針と高い技術力による幅広い施工実績で、顧客や地域社会のニーズに応え続けている。
また、常に業界の未来を見据えて、働きやすい職場環境を追求。現場作業所の休日拡大の実現、IoT活用による新しい働き方構築など、さまざまな取り組みで「建設業界のワーク・ライフ・バランス」を推進している。